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●SNF日誌とは

 たしかに、ウンザリさせられることの多い毎日で、新聞、テレビなどのマスコミも、まるでこれしか話題がないかのように、残忍な事件や、経済の停滞、政治批判を並べ立てています。ていねいに見たり読んだりしていると、生きているのが無駄であるかのような気さえしてきます。
 しかし、人間社会には、もっと心豊かになる話題もたくさんあります。素晴らしい技術の研究や開発に寝食を忘れている人もたくさんいます。本欄では、そんな“ちょっといい話”をたくさん集めて、人間として生まれてきてよかったという気持ちを多くの人々と共有したいと思っています。同時に、その“いい話”を引き立てるために、“イヤな話”も時々交えることもありますが……。

丸池に棲むカメと初対面、そして健康診断

●コイとエサを争う5匹の外来種カメ

 本来なら梅雨明けも間近と思われる7月中旬ですが、九州地方を中心に豪雨に見舞われ大きな被害が出ています。被害に遭われたみな様には心からお見舞い申し上げます。それにしても近年はどうしてこうも極端な気象現象が起こるのでしょうか。温暖化現象のせいだけには出来ない、何かもっと重大な原因が隠れているのではないか、そんな気がしてしまいます。
 ある資料によりますと、太陽で黒点が観測されない無黒点日数が、2008年は266日もあったそうです。過去150年の記録では、4位に入る少ない記録だそうです。2009年になってもまだ黒点の少ない時期は続き、2010年に入ってからは少しずつ増えているようですが、こういう太陽の活動の変化も影響があるのではないかと思います。なお、太陽の黒点活動については、宇宙天気情報センター(http://swc.nict.go.jp/sunspot/)のホームページをご覧ください。

 さて、東京地方では今朝は珍しく朝焼けが見られました。これが快晴につながるのか大雨につながるのか、少し気にしながら歩いていますと、勝淵神社前の丸池に数人の男性が集まっています。顔なじみの朝歩きグループで、私が「団G」と呼んでいる人たちです。物知りの内野さん、強靭な体力で胃潰瘍を1ヵ月で克服した池田さんなど、今後ご本欄に登場願いたい方々ばかりの集まりです。
 内野さんが紙袋からパンを千切っては池に投げ入れています。左右の人がホラ、こっちにきた、いや潜っちゃった、などと楽しそうです。おや、何がいるんですか? と訊くと内野さんが、
「カメが5匹もいるんだよ、でもコイのほうが食い方がうまいから、カメはなかなか食べられない」
 と、困ったような顔でいいます。

 覗き込みますと、いましたいました、でも人相、いや亀相があまりよろしくない。目から後ろに赤い帯がついています。体は小さいけれど、獰猛な顔つきなのです。何というカメかと訊きましたら、内野さんが「アメリカウミガメ」だといいます。私は驚いて、えっ? これ海ガメなんですか? と、真顔で聞き返すと内野さんは、
「ウミガメのわけないじゃないの? こうやってこの池でコイと一緒に生きてるんだから。アメリカ、アカ、ミミ ガメだよ、最近多い外来種ってやつだ」
 と、あきれ顔で教えてくれました。失礼しました。ウミガメのはずはありません。私はカメは苦手で、あまりよく知りません。後で調べるとペットとして輸入された「ミドリガメ」とも呼ばれる種類のカメだそうです。私が気持ち悪いと感じた目の後ろの赤い模様が人気の秘密だ、なんて書かれています。
 あまり大量に売ったので、飼いきれなくて逃がしたり、捨てたりする人がいて野生化しているものも多いのだそうです。これが日本の在来種を脅かしているのは、ブラックバスやブルーギルと同じですね。丸池は人口池ですから、最初はもちろんいなかったのですが、誰かが持て余してここに捨てたものと思われます。
 私は仙川河畔はかれこれ10数年歩いていますが、アメリカアカミミガメに出会ったのは、今朝が初めてのことです。喜んでいいのやら…。

●健康診断のデータがお宝?

 日本経済新聞の夕刊文化欄の連載コラムに、各界の著名人がご自分の大切にしておられるものを写真と文章で紹介する「こころの玉手箱」があり、今週(7月12日から)は作家の佐野 洋(さの よう)さんが登場されています。私は推理小説にはあまり関心がないので佐野さんの本は一冊も読んだことがありません。そんなわけで今週はそのコラムはチラッと視界に入れるだけで、読まずに通り過ぎていたのですが、昨日7月15日は思わずしっかり読んでしまいました。なぜかというと、心の玉手箱に入っていたのが、20年以上にわたる健康診断のデータだというのです。ずいぶん変わったお宝ではありませんか。
 佐野さんは東京府中市で3億円が強奪された事件のあった、1968(昭和43)年の同じ12月に大病をされました。幸い旧制一高時代に寮で同室だった友人が、当時虎ノ門病院の消化器内科に勤務していて、その医師によって一命を取り留められました。その後、健康保険組合の勧めで毎年健康診断を受けるようになり、その検査データ票をずっと保存されているのです。
― 私が、からだについての諸検査が、これほど好きになったのは、あの40歳時の黄疸騒ぎのおかげかもしれない。―

 と佐野さんは書かれています。これを読んで、ああ人間は2種類に分かれるものだなあ、としばらく感慨に耽りました。というのは、私の20数年来の友人も、先年大病をし、回復してからは、その病気の術後検査をキッチリ受けるのはもちろん、少しでも気になるところがあれば徹底的に医師の検査を受けることにした、といっていたからです。自分の体のあらゆるデータが、その信頼できる大病院に保存されていることが、彼に大きな安心をもたらし、生きる力の一部とさえなっているのです。
 いっぽう私はといえば、大学卒業後は、ほとんど公式の健康診断を受けたことがありません。とにかく病院と検査が嫌いです。じつは高校時代のクラス会を今でも毎年行なっていますが、そこに出席する仲間も、徹底検査派と検査拒否派に分かれます。とうぜん、ちゃんと毎年検査を受けている人のほうが多いのですが、気のせいか拒否派のほうが元気なように感じます!
 ちなみに、私のツレアイは徹底検査派です。胃カメラなんて平気、なんであんなものを怖がるの? などと私をバカにしています。ええ、私はこの歳まで、バリウムも胃カメラも飲んだことがありません。バリウムは検査後もしスムーズに排泄できなかったら、腸内で固まって開腹手術しなければならなくなりますし、胃カメラなんて医師の手違いで胃壁を破られて死ぬ人だっているらしい、そんなことを考えると、とても検査など受ける気にはなりません。
 まあ、半分は冗談ですが、死ぬまで病院には絶対近づきたくない、と思っていることは確かです!

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