●基準値と死亡率の関係
7月13日の読売新聞夕刊を見て、ほら、こういうこともあるから、健康診断はあてにならない、なんてニヤニヤした方がおられるかもしれません。東海大学が脳卒中で入院した患者1万6千人を対象に、高脂血症の有無と死亡率、症状の強さを比較した結果を発表したのです。
結論からいいますと、コレステロール値が高く、高脂血症と診断された人のほうが、そうではない人よりも脳卒中の死亡率が低く、症状も軽くなるのだそうです。これは重要な結果ですから責任者名を明らかにしておきましょう。新聞には「東海大の大櫛陽一教授(医療統計学)ら」と書かれています。
調査結果の詳細を少し紹介しますと、脳梗塞で入院した患者のうち、高脂血症でない9,851人が入院中に死亡したのは約5.5%、それに対して高脂血症の2,311人の死亡率は約2.4%。脳内出血やくも膜下出血でも、高脂血症があると死亡率は半分から3分の1だったそうです。
これに加えて、悪玉といわれているLDLコレステロール値が高いほど総死亡率が低くなるというデータもあり、日本脂質栄養学会は今年9月に「LDLコレステロール値が高いほうが長寿に結びつく」という内容の指針を発表する方針だそうです。
もちろんこれには反論もあります。日本動脈硬化学会(恐ろしい名前の学会ですね!)の横山信治さんという理事が、
― LDLコレステロールの危険性については、国内外の信頼性の高い研究が多数ある ―
と指摘されています。しかし、こういう記事は悩ましいですよね。ほかにもたくさん似た例があります。たとえば、標準体重より10%~20%重い人のほうが長生きするとか、睡眠時間は標準の7時間より少ないほうが長寿だ、などなど。そこで、読売新聞は最後を国立健康・栄養研究所の宮地元彦プロデューサーの談話で締め括ります。
― 基準値だけにこだわるのではなく、食事や運動など生活習慣の改善に取り組むことが大切だ ―
なるほど。しかし宮地さんのご専門が、運動生理学と聞くと、これも何やら我田引水の気がなくもない、いや、失礼しました、お許しください。
私たち、仙川河畔を毎朝歩く者は、みな運動に励み、食事には万全の注意を払っております。下の写真は、私が「団G」と呼ぶ、総員10名ほどの男性グループです。ある地点で合流し、そこから揃ってその日のコースを、花や草木を愛で、動物や昆虫を慈しみ、時に速歩を交え、また時には柔軟体操を加え、楽しく歩いています。みなさん、とてもお元気です。



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